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2021-06-27

川の流れている場所

きのう図書館で借りてきた、高山なおみさんの本『本と体』。
何となくうつうつした気持ちでページをめくると、ばらばらになっていた心がしゅっと一つになる。

心が迷っていて散漫になっている時は、とにかく人のことが気になります。
ぎくしゃくしてしまった人との関係を振り返ってみたり、他の人のことがうらやましくなったり。外側のことが気になって、自分の中心から外れていくと、気持ちはどんよりしてきます。

ふと開いた本がわたしに灯のありかを教えてくれる。川の流れている場所を示してくれる。
先日見た皆川明さんのお花の絵もそうでした。
それはテキスタイルデザインのためのお花の刺繍の依頼のファックス原稿で、どんな風に糸を運針してほしいかが細かく描かれたものでした。
その絵をじっと見ていると、自分の中のばらばらになっていたものが渦を描いて流れていくように思ったのです。

自分の中の想いが流れていく中で、恐れや迷いや自分を責める気持ちなんかが出てきて、その流れが曖昧になりそうな時、そこを通過した人たちの言葉やスピリットが自分をまた中心に向かわせてくれる、そんな風に思いました。

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