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2021-07-30

『ちいさな ぬくもり』

先日、acornさんに行った時に見つけたミッフィーの本。
『ちいさな ぬくもり  66のおはなし』 BlueSheep社

真っ白な手触りの良い紙に文字と絵が活版印刷された表紙。
美しいなぁ。
これは買わずにはいられないじゃないですか。

ディック・ブルーナさんと親交のあった森本俊司さんという方が文を書かれていて、タイトルはあいうえお順にかわいく並んでいます。
ブルーナさんの絵の特質を大切に守って作られた素敵な本だと思います。

ミッフィーはあまりにも身近で、なぜなら私が小学校の時はすでに有名で、今より少し耳の尖ったミッフィーのシールはお気に入りすぎて使えなかったくらい。
でも、作者のブルーナさんのことや、ミッフィーがどんな風に描かれたのかを知ったのは、つい数年前のことでした。

ミッフィーの線が少しぶるぶるしているのは、ブルーナさんがその線を少しずつ、少しずつ時間をかけて点々で描かれているから。
鮮やかな色は色紙を切って試行錯誤しながら選ばれていて、そして、その色は「ブルーナ・カラー」と言って、青・赤・黄・緑・茶・灰の6色があり、ブルーナさんがそれぞれの色が調和するように作られたのだということ。
そして、ミッフィーのシルエットは少しずつ変わっているということ!
確かに、1970年代のミッフィーに比べると、1990年代のミッフィーは顔や形が丸くなり、目や口が小さくなっているのがわかります。

この本にはそんなエピソードが一つ一つ丁寧に紹介されています。
そうして、ブルーナさんの描くこと、作ることへの真摯な姿勢を垣間見る時、何だか胸が熱くなるのです。

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