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2023-06-01

映画『素晴らしき、きのこの世界』のこと

『素晴らしき、きのこの世界』
昨年、何人かの友人がとても良かったと薦めてくれた映画。
先日、たまたま開いたアマゾンプライムビデオで観れることがわかって、観てみました。
正直、あまり関心はなかったのですが(だって、きのこでしょ)…
しかし、観終わった後はちょっと興奮状態。すごいものを観たなぁという。

すぐにこの映画のことを書いてみたかったのですが、実はちょっと躊躇しました。
映画のレビューを読んでいると、気持ちが冷めていったのです。
アブナイ内容、スピリチュアルに寄りすぎている、何かの宗教か、など。
映画の前半はきのこや菌類の生態やネットワーク、石油さえ分解するその能力、環境に及ぼす力など、科学的な内容なのですが、残りの三分の二は幻覚性きのこによる変性意識の話になっていきます。
日本では幻覚性きのこを使用することは禁じられているので、レビューで非難めいた内容があるのはもっともなことでしょう。

でも…
もう一度この映画を観返して見ると、やっぱり美しかったのです。
そして、深く心を捉えられました。
良い、悪いのジャッジを手放してニュートラルな視点から観てみると、不思議な静かな世界が広がっていきます。
幻覚性きのこのシロシビンという成分が共感覚を引き起こすのはどうしてなんでしょう。
色が聞こえるような感覚。音が見えるような感覚。
がん患者の不安を和らげるためのシロシビンの投薬実験では、多くの被験者が治験を精神的に最も重要な唯一無二の体験だったと捉えているそうです。
時空を超えて無限の宇宙空間にいるようだった、多くの人や家族がこだわっている世界が違ってみえた、死ぬのが怖くなくなった、神様から大切に愛されている存在だとわかった、そんな風に語る人もいました。

マヤ文明には“キノコ石“と呼ばれる石像があります。動物や人の姿のキノコが彫られていて、儀式に使われたようです。陶然としたような表情のキノコ石もあり、きっとマヤの人達はきのこを使って、インスピレーションを得たり、視えない世界にアクセスしたりしていたのでしょう。
きのこが人々の霊性を深めたり、意識を覚醒させるなんて、不思議なおもしろいことです。
もっとオープンに、ニュートラルに、研究が続けられ深まっていくことを、そしてその霊的な体験を、望む人誰もが安心してできるように、安全にサポートしてもらえるしくみができたら、と願います…。

写真は映画とは関係ないのですが、焼かない粘土で作ってみたランプです。
山の上に女の子がいて、祈りを捧げているような。

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