特別な美しい場所

最近ときめいた場所。
松本にある「本・中川」さん。
大通りから一本中に入った住宅街の古いお家で本の販売とギャラリーをされています。
本の選書もギャラリーの展示もすばらしかったのですが、私がとても惹きつけられたのはお家のリノベーション。
襖も障子も床の間も天井も白く塗られて、小さな温かい灯がいくつも付けられて、不思議な手作り感と聖域のような凛とした空気がありました。
この場所は以前小料理屋さん兼ギャラリーだったことがあり、一度だけ食事をしたその時からこの内装の美しさが忘れられなかったのです。

最近は家のことばかり考えています。
今年の夏に、今まで８年間借りて住んでいた家を購入する流れとなり、それと共にいろんな場所の手直しの日々が始まったわけです。
昔からインテリアの雑誌が好きで、いつもわくわくしながら見ていました。
家を持つのは重いこともいろいろあるけれど、特に古いお家は修理や冬の寒さ対策など必要に迫られることがいろいろあるけれど、そのわくわくや楽しみを大事にしていきたいなと思うのです。

「本・中川」さんの空間は古いお家でも工夫とアイディアで、特別な美しい場所になるのだと教えてくれたのでした。
私がお伺いした時の展示は大曽根淳さんの「Cat & 」
柔らかな線で伸びやかに描かれたネコたちが、この白い空間で軽やかに弾んでいるようでした。