インドへ　（二）

インドは呼ばれた人だけが行ける、と聞いたことがありますが、そういう謎めいた、普通の常識から何か外れたものがインドにはあるような気がします。

今回行ったのは南インドのケーララ州で、それはすんなり決まりました。
一緒に行く夫のひろしさんが行きたがっていたゲストハウスとわたしが行きたかったアシュラムが、同じケーララ州にあったからです。
ケーララ州はインドの南西部に位置し、温暖で人も穏やかだと聞いていました。
初心者のわたしにはぴったり。
成田発が午前９時で、シンガポールでトランジットをして、インドのトリバンドラム空港に着くのは夜の10時。
日本との時差は３時間半ほどで、搭乗時間は約11時間半。
10年ぶり以上の海外旅行。空港はいろんな人種の人で賑わっていて、世界はカラフルなんだなぁと思いました。

飛行機の窓からトリバンドラムの街の灯りが見えだし、着陸した時はようやくインドに来れたんだな、呼んでもらえたんだなと思ってほっとしました。
とりあえず、空港で少し両替をして、予約していたホテルに向かいます。
空港の外は夜の街。
トゥクトゥク（三輪タクシー）に乗ってホテルまで200ルピー。１ルピーが1.7円くらいなので、大体350円くらいでしょうか。後から分かったのですが、トゥクトゥクは1キロ30ルピーくらいが相場のようです。そして、インドの物価は大体、日本の五分の一くらいのように感じました。

日本では大寒の一番寒い頃でしたが、インドは夏の気候。
もわっとした暖かい空気を感じて、道中一枚一枚服を脱いでいくのは何だか幸せでした。
無事にホテルに着き、一日目の夜がふけていきました。

（つづく）