2023-02-13
猫が白鳥になる夜
夜中に白鳥が枕元にやってきて、入れてと言うので、布団を持ち上げてやると入ってきて、長い首を折りたたむようにして顔をわたしの顔にくっつけて、ため息をついて眠ってしまいました。
わたしもそのまま白鳥を抱いて、また眠りました。
いや…
白鳥じゃないよ。
猫のマトだよ。
と気づいたのは明け方でした。
一晩中わたしは猫を白鳥だと思いながら、ちょっとどきどきしながら抱えて寝ていました。
それは白鳥の時計を作り終えた夜のこと。
しばらく白鳥のことばかり考えていたせいでしょうか。
白鳥、降臨?
そんなことが3夜続いて、3回目の夜、ぱっちり目が覚めて時計を見たら、午前3時33分でした。
そして、昨日は猫は亀になっていました。
中国の伝説にある大きな亀で、その甲羅には山がそびえて桃源郷が広がっているという霊亀で、2年前にその霊亀の時計を作ったのですが、その亀でした。
夜な夜なわたしは考えていました。
猫は霊性が高い動物というから、白鳥や亀とつながって降ろしてくれたのかなと。
そして、レムリアのことを思っていました。
レムリアは遥か昔にあった巨大な大陸で、愛と調和を軸とした芸術性の高い文明を築いていたのだけど、沈没してしまったと言われています。
そこでは人々は空を飛べたし、海に住むこともでき、動物とも話すことができたと。
レムリアを描きたいな。
自分が感じるレムリアを表現したいな。
それは何だか、心が広がっていく感じ。
懐かしくて、安らかで、響いていく感じ。
そんなことを思った真夜中でした。
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