モンゴメリの本
時計展が無事に終わり、ありがとうございました。
数日、眠くてだるくて何もしたくないという日が続き、ゆるゆる暮らして、また少しずつ元気が出てきました。
ちょうど夏至の頃だったので、強いエネルギーに体が追いついていかないというのもあったのかも。
心の面でも、あぶり出しがたくさん出てきて、気持ちが大きく揺れることもありました。
こういう時は無理せず、自分に好きなことをさせてあげることを大切にします。
さて、「赤毛のアン」はわたしの一番の愛読書です。
子供っぽいとか少女趣味とか、何を言われようが、カブトムシが西瓜の甘い汁をちゅうちゅう吸うように、読んでいると、ただただ幸せなんです。
全10巻のアンシリーズを今まで何度読み返したでしょう。7回?8回?もっとかもしれません。
お話の中に入り込んで、自分を忘れて、笑いと喜び、少しの涙をもらって帰ってくるのです。
先日、図書館に行った時、ふと、アンシリーズの著者ルーシー・モンゴメリの別のお話を読んでみようと思いました。今まで、なぜか読もうと思ったことがなかったのですが。
「青い城」という本がありました。聞いたことがありません。モンゴメリの著書でも後期の方の作品です。
29才の独身女のヴァランシーが自分の醜い部屋のベッドで泣いているところから物語は始まります。
彼女は結婚のあてがないことを家族や親戚からあてこすられる辛い日々を過ごしてきました。
そんな時に、受診した医師から「余命一年」の宣告の手紙を受け取ります。
今まで、周囲の反応ばかり気にして生きてきたヴァランシー。
大きな心の変化が起こり、今までと全く違った人生が始まっていきます。
夢中で夜がふけるまで読んだ幸せな時間。
モンゴメリは素晴らしいストーリーテラーなので、お話が面白いのはもちろんなのですが、「余命一年」だったら、自分は何を大切にどう生きたいのか。
ヴァランシーの人生の行方にどきどきしながらも、改めて自分のことを見つめ返す物語の旅となりました。
※ 写真はわたしの「楽園」。ラ・カスタ・ヒーリングガーデン