パンケーキ

この前の午後、すごくお腹がすいていることに気付きました。
ここのところ、なぜかやたらにお腹がすいてつまみ食いばかりしていた私。

何か食べたいけど、適当に食べたくはないな。
心のこもった丁寧に作られたものを、私のために用意してもらって食べたい。
何だかすごく熱烈にそんな風に思いました。

あのお店の手作りのケーキが食べたいなぁ。
レモンのどっしりしたケーキとコーヒーが…と思っても、あのお店は定休日。
それにカフェに行くにはちょっと遅い時間。
あれこれ思い巡らして、ふと、あ、自分でパンケーキ焼こうって思いました。
ぱっと電球が灯ったみたいに。

粉を計ってお砂糖とベーキングパウダー、牛乳と溶き卵。
フライパンを濡れ布巾で冷まして。
焼けた頃に温かく飲めるように、隣のコンロでチャイも同時進行。
生姜を切って紅茶と煮出して、カルダモンと黒胡椒をゴリゴリひいて。
そして食べる頃に部屋がぬくぬくしているようにストーブをつけてきてと。
お皿とスプーン、ナイフも温めて。
それから、蜂蜜とバター。

パンケーキはすごくおいしくできた訳ではなかったけど、その夕方のお茶の時間は何だか不思議に深く安らぐ時間でした。
それがきっかけなのかわからないけど、食欲がすうっと普通に戻っていきましたよ。